【本】本数珠つなぎ14冊目 アガサ・クリスティ著『ねずみとり』
本数珠つなぎ13冊目はR.D ウィングフィールド の『クリスマスのフロスト』でした。
フロスト警部は中年のさえない刑事。行き当たりばったり、無秩序な捜査を続けているうちに、迷推理でドジを踏みながら、結果オーライに事件を解決。フロストも歩けば棒に当たる的な警部です。
この警部を低能と決めつけるマレット署長が珍しくフロスト警部を褒めました。そのときのことを語るフロス警部の台詞。
「まあ、大したもちあげようだったよ。『ねずみとり』以来最高の推理かというような口ぶりだった。」
ということで、本数珠つなぎ14冊目は、
アガサ・クリスティ著『ねずみとり』(ハヤカワ文庫)
『ねずみとり』は戯曲です。戯曲は読むものではなく観るものです。読んでも読みごたえがないんですよね。台詞棒読みの役者の映画を観ている気分です。とはいえ、これはミステリですので面白い。
初演は1952年。それから今でも上演されていて、世界で最も長い公演期間の演劇だそうです。リピーターも多いとのことで、さすがはクリスティって感じでしょうか。
確かに面白い。ポアロもマープルも出てきませんが、やられた感を味わえます。
といっても読んだ限りは何度も見に来るほどの作品には思えないのですが、演劇で観ると違うのでしょうね。場面転換とか役者の演技とか、そういうところが面白いのでしょう。
ということで、ちょっと物足りなさがありますので、本数珠つなぎ15冊目もクリスティにします。昨年末、クリスティ原作の『オリエント急行殺人事件』が公開されました。映画館で予告編を見ましたが、なんか面白そうです。いや、面白いのですが。映画ならではの演出が更に面白いそうです。
『オリエント急行殺人事件』は過去に二回ほど読んでます。ミステリの謎も周知してますが、映画の予告を観て、もう一度読みたくなりました。
ということで、15冊目もクリスティ、『オリエント急行殺人事件』。