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【本】本数珠つなぎ 20冊目『赤い夏の日』

 

本数珠つなぎ19冊目の『夏のプリズム』から「夏」つながりで、20冊目はオーサ・ラーソン著『赤い夏の日』スウェーデンのミステリーです。

 

  

mono93.hatenablog.com

 

スター・ウォーズエピソードIV「新たなる希望」から観るか、エピソードI「見えざる脅威」から観るか論争があります。公開順か、物語の時系列か。
エピソードIVを公開時に観た経験から、やはり公開順だろうと思います。エピソードIから時系列に観ていくと、ダース・ベイダールーク・スカイウォーカーの関係が既知となり、エピソードV「帝国の逆襲」の名台詞が色あせてしまいます。

No, I am your father.

エピソードIから観ていたら、この名台詞の衝撃度は半分以下になるでしょう。

また、時系列でエピソードIから観ると、そのエピソードI~IIIの面白さも半減です。マスクに隠れていたダース・ベイダーの素顔と可愛くイケメン、アナキン・スカイウォーカーのギャップ。ダース・ベイダールーク・スカイウォーカーの父であり、C3POの父でもあったという事実。ヨボヨボのヨーダのはっちゃけぶり。エピソードI~IIIの設定、演出はエピソードIV~VI前提の演出になっています。『ローグ・ワン』もしかり。エピソードIVを知っているから面白いのです。製作者の意図通りに、公開順に観た方が面白いはずです。

 

小説もしかり。発表順に読まないと面白くありません。ですので、シリーズものは一作目から読むようにしています。

さて、この『赤い夏の日』弁護士べレッカシリーズの第二弾です。となれば一作目から読みたいところですが、本数珠つなぎで「夏」つながりで選んだ以上、ルール逸脱となります。釣書を読むと一作目を上回る面白さとあるので、ポリシーを捨てルールに従うことにしました。社会の中で生きていく以上、ポリシーを捨てルールに従うべきでしょう。

ですが、わけわからん。
このレベッカなる主人公は、一作目でえらい目にあったようです。その苦しみと闘っている二作目です。彼女がその苦しみを乗り越える話かと思えば、ハッキリいって登場する意味なし。あんたがいなくても話は進みますから。変に悩んでグズグズされると鬱陶しいだけ。知らんがな、と言いたくなります。
もし一作目から読んでいたら、レベッカに同情し、応援したくなるのかもしれません。
やっぱりポリシーを曲げるものではないですな。常にルールが正しいとは限りませんからね。

というふうに、一作目を読んだこと前提に話が進みますから、話の流れがよく分からないところがあります。レベッカにからむ人々が邪魔で仕方がない。視点もころころ変わり、複雑怪奇。狼のエピソードも要らんでしょ。いや、ほんと疲れた。

しかし、被害者がやたら憎たらしい。殺されて当たり前だよね、と思います。そして犯人に同情したくなる。原理主義者とでもいいましょうか、正しいかもしれんが、やり方があるでしょうに。なんせ解決方法が脅迫ですからね。タチが悪い。そういう意味であと味が悪い。

読むのに疲れ、誰にも感情移入できず、楽しめませんでした。

本数珠つなぎ20冊目『赤い夏の日』でした。
このミステリーは北欧ミステリーです。知らずに読みました。てっきり米国のミステリーかと読んでいました。
『ミレニアム』シリーズ同様、独特の空気感がありますね。


 

ということで、北欧ミステリーつながり21冊目『笑う警官』

 

 

この『笑う警官』はタイトルだけ知っていました。読んだことはありません。米国のハードボイルドかと思っていました。北欧だったんですね。