週末は晴れ

自転車でスケッチしながら北海道を一周するのが夢

【本】【自転車】『大事なことは自転車が教えてくれた』なんて大げさだけど

別に世界一周を目指しているわけではありませんが読んでみました。

『大事なことは自転車が教えてくれた』石田ゆうすけ著(小学館

 

危機(とネタ)は向こうからやってくる

第3章のタイトルです。案の定、筆者石田ゆうすけ氏は関西人でした。忘れかけていた精神です。

トラブルは「おいしい」。

ペルーで身ぐるみはがれても、話のネタができた!と喜べるタフさ。世界一周だけではなく、人生でも必要です。

世界一周をするといろんな詐欺に遭うそうです。その詐欺をゲームのように楽しんでいるのが石田氏です。なるほど、怒っちゃダメなんですね。旅は詐欺をも楽しまないと。はてさて、こいつはどんな手で騙してくるのか。盗られる小銭よりおいしいネタが手に入ると思うと、石田氏はうずうずするようです。
人生、ムキになっちゃ負け。余裕で涼しい顔をしておかないと。その為には、逆らうと殺されるかもしれない、逆らわないと殺されない。この信念が大事なようです。

なんて、家の近所をサイクリングする軟弱自転車乗りには役に立つのか立たないのか、よく分からないノウハウ本です。
でも、おもろい。ネタ(危機)が満載です。

さすがに世界一周なんて考えもしませんが、やっぱり北海道一周ぐらいはしてみたいなと思います。無理でしょうけど。もう野宿する根性はありません。やるなら伊藤礼氏方式ですね。安宿泊まりで、何回かにわけて一周を目指す。

そうなんです、石田ゆうすけ氏と伊藤礼氏のサイクリングは似ています。スケールこそ違えど、アバウトでいきあたりばったり。でも、それこそが自転車の醍醐味。ペダルをこげば必ず「どこかに」着くポタリング、ツーリング、サイクリングの原点です。決められたルートを走るなんて面白くない。

 

mono93.hatenablog.com

 
営業車で道に迷ったとき、「道は必ず道につながっている。だから道を走れば必ず着く」と自分に言い聞かせていました。そうなんです、進めばいつかはつくのです。焦ったりムキにならなければ、ペダルをこぐだけで楽しめるのです。

さて、石田氏は本書はノウハウ本だと言われてます。でも、スケールが大きすぎて、私の自転車生活には役立ちません。とはいえ、学んだことはありますので、メモっておきます。

  • 坂道が楽になるポイントが必ずある。ポイントはハンドルを握る位置と、こぐときの上半身、特に腕の使い方。
  • 落書きが多い場所にはヤンキーが来るので野宿は危険。
  • 騙されることを楽しむ。
  • 必ず着く
  • ポタリングの延長に世界一周がある。

こんなとこですかね。

 

【自転車】【本】本当に『自転車で100kmをラクに走る』ことができるのか?

 

3回目の100km超え。今回も予定はせず、調子がいいので足を伸ばした結果の100kmでした。いや、疲れた。

100kmを当たり前のように走る方はたくさん居られましょうが、五十を過ぎてスポーツバイクに乗り始めた身には大変な偉業なのです。少なくとも、妻、小さな娘は誉めてくれます。
回数を重なれば、偉業も日常となりましょうが、日常であっても100kmというひとつの区切りを超えることは心地よいものだと思います。

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■ 103kmの復習

今回、走行時間は4時間41分(103km)でした。過去2回より10分長くなっています。ただ距離が微妙に違いますので、速度で比較してみます。

  •  初回 21.9km/h
  •  前回 22.4km/h
  •  今回 21.5km/h

やはり若干ですが遅くなっています。初回は気象庁の記録で33度の暑さの中での記録です。そのときより気候的に走りやすいにも関わらず、遅いのです。
しかし、所要時間CATEYE のサイコンでいうところのトリップ時間、STRAVA でいうところの移動タイム、つまり休憩など全て含んだ時間は短くなっています。

  •  初回 7時間1分
  •  前回 6時間52分
  •  今回 6時間45分

走行距離が異なるので時速に換算します。つまり、休憩も含んだ場合の平均速度です。

  •  初回 14.3km/h
  •  前回 15.0km/h
  •  今回 15.4km/h

わずかですが、早くなっています。休憩も走行のうちだと考えると、進歩しています。わずかですが。

長距離を走るときはこの所要時間がポイントだと思います。ウサギとカメならカメにならなあかん、というわけです。あのスピードを競うF1もピットインの時間も含まれます。いくら早く走れても、タイヤ交換や給油で時間を取ったらダメなんです。
自転車も同じです。サイコンの平均速度や走行時間よりも、所要時間に注目しなければいけません。といいながらも、100kmの中にグルメや観光の要素を含むならば、所要時間は二の次になるわけですが……。

■ 停まらなければ所要時間は短縮できる

今回、この所要時間を意識しました。所要時間を短くするにはどうすればいいのか。
100km走る為のノウハウ本『自転車で100kmをラクに走る ~ロードバイクでもっと距離を伸ばしたい人に 』(田村 浩著/技術評論社)にはとにかく止まらないことだとありました。

「走行距離を伸ばすすのは、速さではなく、いかに停止時間を短くするかであり、なるべく停まらないことです。(中略)そのための工夫が、自転車の装備であり、あなたのウエアや持ち物であり、コース設計などのプランニングに求められるのです。」『自転車で100kmをラクに走る』より

 

平均速度を下げる最大の要因は、停止です。すなわち、赤信号がロングライド最大の敵です。」『自転車で100kmをラクに走る』より

 

「信号の次に平均速度を下げるのが、坂です。日本は起伏が多いので、100kmという距離を走ると、1000mほどの獲得標高があるのが普通です。」『自転車で100kmをラクに走る』より

 

通称荒川サイクリングロード*1を走りますので、ほとんど止まることはありません。信号は自宅からサイクリングロードまでの2km程度の一般道にあるだけです。サイクリングロードに入ってしまえばノンストップで40km以上走れます。
川沿いですので坂道もほとんどありません。行きは川を上っていきます。関東平野を流れる川ですので勾配は無いに等しいのです。処々に土手に上ることがある程度です。
信号はありませんし、勾配も無いに等しいので、平均速度を落とす要因はないかといえばそういうことはありません。荒川サイクリングロードにいる敵はです。
基本的には往路か復路かどちらかが向かい風になります。秒速3メートルを超える向かい風が吹くと、極端に平均速度が落ちます。体力も消耗します。ですので、強風のコンディションでは100kmに挑戦する気になりません。今回100kmにチャレンジしたのも、風が穏やかだったからです。風が強敵になる日には長距離は走りません。

ということで、平均速度を下げてしまう原因は、信号でもなく坂でもなく風でもなく、自分ということになります。脚力はもちろんですが、なにより止まらないことを意識する場合、敵は休憩時間回数になります。

 

■ 休憩すれば遅くなるし、休憩しなくても遅くなる

『自転車で100kmをラクに走る』では、一時間をひとつの単位で考えることを勧めています。先ずは一時間で走れる距離の感覚をつかむことから始めようというのです。

実はこの一時間で走られる距離については、以前から意識していました。有酸素運動といえど、カロリーの消化が始まるのは、運動を始めてから二十分から三十分経過したあとだと聞きました。それで、とりあえず一時間は走ろうと考えたのです。一時間がむしゃらに走り続けることを意識しました。
でも、がむしゃらに一時間走った後はヘロヘロなんですよね。草臥れてしまって、あと一時間が続かず休憩だらけ。長距離を走るにはゆったり走らなければいけませんね。
休憩が多いと距離が伸びないと知り、無理せず一時間走るようにしました。でもやっぱりくたびれます。で、ふと思いました。『自転車で100kmをラクに走る』に書いてある一時間は所要時間。私の一時間は走行時間だと。

荒川サイクリングロードを走ると、一時間ノンストップです。でも、『自転車で100kmをラクに走る』で書いてあるのは一般道も含んでの話で、信号待ちも入ります。休憩ではないけれど、信号で止まって一息入れる時間も含まれています。ならば、

ちょっと休んでもええんちゃうん?

荒川サイクリングロードを一時間走るとき、サイクリングロードに入るまでの2km程は一般道です。一時間のほとんどがノンストップです。江戸川サイクリングロードを走るときは、前半の6km程が一般道です。信号も多く止まることが多くなります。ですので、荒川を走るときと江戸川を走るときでは同じ一時間でも身体の疲れ方が違います。前半停車が多い江戸川サイクリングロードの方が楽なんですね。休憩が多いと距離は伸びないかもしれませんが、ノンストップは疲れます。疲れるというか、肩とお尻に痛みを感じ始めるのが早くなります。

ということで、30分起きに止まることにしました。走行時間で30分走ったら、止まって休むことにしました。休むといっても短時間です。自転車にまたがったまま、お茶を飲んだり、ストレッチしたり。サドルからは下りるので、お尻の休憩にもなります。
この30分休憩で楽になりました。走行速度が上がるわけではありませんが、一時間走ったあとも楽に走れるようになったのです。
30分走ってプチ休憩。また30分走って、つまり累計1時間で本休憩。本休憩では自転車から下りて、座り込みます。お茶を飲んだり栄養補給。
栄養補給は羊羹です。コンビニでスティック状の羊羹を売っていますが、こんなもん誰が買うだろうと思っていました。私でしたね。
あんこは好きですが羊羹は嫌いでした。今は好きです。近所のスーパーで6本パックを買います。井村屋の粒あん羊羹がお気に入りです。


羊羹、じゃなくて、いかん、話が逸れるようになってきました。元に戻します。

30分単位の休憩を取り入れることで、断然楽になりました。今回の100kmも30分休憩を忠実に守りました。前回、前々回は、後半にバテて10分起き休憩とかペースが乱れました。今回は、昼食の都合で一度乱れたものの、他はペースを守りました。走り終わったあと、精魂尽き果てた、というまで疲れていなかったのは、体力がついたことがあるでしょうが、休憩のペースを守れたことがよかったのかもしれません。
100kmを楽に走るポイントは、ぷち休憩だと思います。

 

■ 休憩のタイミングは時間で決める

この30分休憩ですが、距離は意識しません。10km走ったらとか、あの橋まで走ったらとか、距離で刻みません。

「目標はあくまで「時間」だということ。距離やスピードを目標にしてはいけない。」『自転車で1日500km走る技術』(田村 浩著/実業之日本社

 

 

道路事情、風向きなどのコンディションで同じ距離でも使う体力が異なります。目的地を作ると、そこまではとつい無理をしてしまいます。ですので、何km走ることになろうが、自分のペース、速度ではなく楽にペダルを回すペースで30分という時間で切るように心がけました。

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家から走行時間35分から40分で隅田水門に着きます。一時間では岩淵水門、一時間半で朝霞水門です。隅田水門が曲者です。隅田水門を目の前に、といっても10分以上かかりますが、30分走ったから止まる、というのは勇気がいります。中距離走る時は気にせず隅田水門まで走りますが、長距離を意識する日は、ぐっと堪えて中途半端な場所で止まります。周りの人はなんでこんなとこで止まるん? トラブル? と思うことでしょう。でも止まります。
そうすると、墨田水門で止まれず素通りすることになり、リトルリーグの観戦もできずに寂しいのですが、30分のペースを守ります。一二分の誤差は許容しますけどね。

100km走るポイントは休憩ですが、休憩のタイミングは時間です。時間で刻んでプチ休憩をとることで、がむしゃらにこぐ気持ちから離れればいいのです。そうすれば、無理せず自分のペースで楽に走れます。

 

■ 次の100km

と長々書いてしまいましたが、30分単位の休止を入れることで、所要時間が短くなりました。走行時間、スピードは進歩どころが遅くなっていますが、所要時間は短くなっています。

荒川サイクリングロードを100km走るのは、ひたすら走ることになるので、いかに効率よく休憩するかにかかっています。一般道を走るときには信号待ちで細かな休憩がとれます。一方でストップ・アンド・ゴーの繰り返しになり、体力を消耗するでしょう。さらに車と歩行者とのせめぎ合いで疲弊しそうです。一般道の100kmはサイクリングロードの100kmとは違います。

一般道の100kmの経験はありません。
江戸川区に住んでいるので帰宅時には必ず交通量の多いところを通ることになります。疲れているときに交通量が多いところを走ることに不安を感じます。この不安を克服しないと一般道の100kmを走れません。

最近、とあるブログを読んで、宇都宮まで100kmということを知りました。長めに見て、7時間かかるとすると、朝6時に出発すれば13時に着きます。そこで餃子を食べて帰る。さすがに帰りに100kmはつらいので、輪行輪行すればいいのです。

yukovelo.hatenablog.com

でも、日本一混む電車輪行はやだな。疲れ果てて東京駅について、そこから暗い中を家まで走るのもなあ。

tokyo-calendar.jp

折りたたみ自転車があれば別ですけど。折りたたみ自転車じゃ100kmはつらいかなあ。

ということで、一般道の100kmは課題ですね。
でもって、折りたたみ自転車が欲しい

 

 

  

 

 

*1:「荒川サイクリングロード」と言うものはなく、下流の緊急用河川敷道路などを自転車愛好家がそう呼んでいるだけだそうです。

【本】【自転車】『こぐこぐ自転車』 ですよね


伊藤 礼氏の自転車エッセイのタイトルには、「ぐるぐる」「ぎこぎこ」と擬態語が使われています。あとがきを読みますと、その始まりがどうやらこの『こぐこぐ自転車』のようです。

『こぐこぐ自転車』伊藤 礼著(平凡社ライブラリー

この「こぐこぐ」は「こぐこぐ」と軽く続けて読むのでしょうか。それとも、「こぐ こぐ」と一拍おいて読むのでしょうか。
「ぐるぐる」は続けて読むと軽い感じでポタリング的。一拍おくと振り回されている感じ。「ぎこぎこ」は続けるとちょっと楽しげです。一拍おいちゃうとなんか苦しげです。チェーンの油切れみたいです。どちらも続けて読んだ方が自転車の楽しみが伝わってきます。
ですので、「こぐこぐ」と続けて読んだほうが軽快な感じでよさ気です。でも、あえてここは「こぐ こぐ」と一拍おいて読みたい。自転車を漕いでいる感があります。ロードバイクに乗って知りましたが、軽快に走っているときはペダルを踏みません。漕がないのです。くるくる回るのです。「漕ぐ」ときは発進のときと上り坂、そして無理して早く走っているときです。無理して力んでいるときに「こぐこぐ」と軽快さはありません。「こぐ こぐ」となります。一拍おくと足を踏み込んでいる感がありますね。
『こぐこぐ自転車』には坂道を上る話が多々あります。やはり「こぐ こぐ」という感じです。

こんなことどうでもいいですね。

伊藤 礼氏の自転車エッセイが好きで、立て続けに3冊読みました。相変わらず危なっかしいじいさん(失礼)で、補給食なしに走るので空腹のまま何時間も山の中や北海道の道を走ります。東京の方なので、コンビニなんてどこにでもある、と思われているようですね。田舎には少ないけど、ここまでないものなのか? という感じです。
その感覚はよくわかります。私は都内しか乗りませんので、補給食のことはさほど神経質になりません。通称荒川サイクリングロードをストイックに走ろうと思うときだけ、例のミニ羊羹を持っていきます。
氏はよく転んで骨折をしているようですし、真夏に走り、宿泊先のホテルで心臓の鼓動が激しくなるなど、結構命がけです。
そんな危なっかしい伊藤氏の自転車エッセイは、他の自転車エッセイと違って素人感ぷんぷんで親近感があるんですね。本音で書かれていますし。古希を越えて怖いものがないのでしょうね。

さて、今回のこの『こぐこぐ自転車』でも共感するところがたくさんありました。ちょと書き抜いておきましょう。

「これだけ研究し、買おうか買うまいかと迷ったというのは、結局は買ってしまうという運命を指し示していた。」

ですよね。ホイール交換を決心したとき同じことを考えました。どうせ買うんだから、早く買って長く楽しんだほうがいいんじゃないかと。

「だが思い切って買ってしまうともう値段のことは忘れてしまう。買っておいてよかった。」

ですよね。ホイールの値段なんてもう忘れていて、そもそも換えたことも忘れています。で、全然後悔していません。

「ここでは、なぜか私のようにどこかを目ざして走っていますというような、ママチャリ離れした自転車乗りと鉢合わせすることがある。たいていお互い何も言わない。何も言わないが、見ないふりをしてちらりと相手の自転車を観察する。そして、『ふん』と思う。」

負けたと思っても、勝ったと思っても「ふん」ですよね。

「自転車の解体とか組み立てというのはそう面倒な作業ではないが、中腰になってやるのでこたえる。十五分ぐらいかかって、さあ出来上がりましたと立ち上がる瞬間が問題だ。腰がぎくぎくぎくと伸びてゆく。こんなに腰に負担がかかるのだから将来とも自転車屋にはなれないな、とその都度思う。そのあと、べつに自転車屋になる気なんかなかったことに気づき、余計なことを考えて損したな、と思う。」

自転車のメンテをした後、「自転車屋にはなれんわ」と全く同じことを思います。

「なにか自転車雑誌で『一日二百キロ走って男になろう』という惹句を見てなるほどそういうこともあるのかと感心したことがあったが、そうまでして男になる気は無いので、折角のチャンスであったが昨日の距離は五十三キロだったし、今日の予定も同じようなものだった。」

百キロでじゅうぶんですよ。
映画『ブレードランナーの屋台の爺さんの気分です。そこまで気合入っていませんし。それこそ、そこまで気合の入った男を見ると(女でも)、「ふん」です。

 

「自転車に乗り始めると、ひとはなぜ北海道を目指すのか。それははるばる来たなという最果て感を味わうためである。」

ですよね。目指しますよ、北海道。

だから折りたたみ自転車がほしい。