【本】本数珠つなぎ 17冊目『有頂天家族』
本数珠つなぎ16冊目は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』でした。
映画の原作つながりで17冊目は森見登美彦著『有頂天家族』です。
この『有頂天家族』。映画は観ていません。どんな話かも知りません。タイトルからホームコメディ的なものだろうと。ほんわり心温まるストーリー。三谷幸喜だからドタバタっぽさもあるのかなーーと読み始めてびっくり。狸が出てきました。狸に天狗に弁天。なんの話や? 舞台は現代の京都。人間と天狗と狸が共存する世界。話の書きっぷりはアニメ的。
話がちゃう
三谷幸喜的ホームコメディー決めつけたのは私です。話が違うと憤っても悪いのは私です。勘違いしたのは私です。すいません。*1
でも、面白そうだからいいかと読み続け、そのまま続編の『有頂天家族 二代目の帰朝』まで読んでしまいました。
まず、映画の原作だと思いましたが、勘違いでした。アニメの原作でした。割とヒットしたようです。それで知っていたのでしょうか? でも、アニメの画風は知りませんし、私がイメージした画風とも違いました。なんかこうスタジオジブリが好きそうな。『平成狸合戦ぽんぽこ』をイメージしました。『千と千尋の神隠し』みたいでもありますし。といいながら『平成狸合戦ぽんぽこ』は観たことありませんが。
実はジブリ系で好きなのは『ルパン三世カリオストロの城』と『天空の城ラピュタ』そして名作『ホーホケキョ となりの山田くん』ぐらいです。『紅の豚』もいいですね。あとはあまり好きではありませんので半分ぐらいしか観ていません。
ジブリはどうでもいいです。
ではなんの原作と間違えたのか。それは三谷幸喜の『THE 有頂天ホテル』でした。
この映画、面白そうだなと思いながらも観ていません。三谷幸喜のテレビで見せるわざとらしいキャラクタが嫌いなので二の足を踏んでいるのです。そのキャラクタが演出にも出ていますしね。ちょっと暑苦しい。観たいんですけどね。
というわけで、勘違いで読み始めた『有頂天家族』でした。
続編も読みましたから面白かったわけです。勘違いして読んで良かったなと。といって100%満足しているわけではありません。何か引っかかりながら、どこかに不愉快さを感じながら読みました。その何かは明確にはわかりませんが、表現がアニメ的だからでしょうか。アニメのノベライズではありませんので、アニメ化を意識したのでしょうか。なんか鼻につきます。そのあたりは森見登美彦の他の作品を読んでみないとわかりませんね。
物語の中に男を虜にする弁天が出てきます。人間も魔物も狸もみんな弁天の虜です。でも、弁天は男たち、雄たちを翻弄するだけです。手玉に取って遊びます。男たち、雄たちも弁天に憧れますが、それだけです。アイドルとファン、という簡単に語りきれないものもありますけど。弁天は性悪ですからそこに男も雄も気がついているのでしょうな。でも、性悪女に翻弄されるのが男と雄です。私も弁天に翻弄され、続編まで読んでしまったわけです。
ということで、勘違いでしたが映画原作(本当はTVアニメ原作)つながりで『有頂天家族』でした。
本数珠つなぎ18冊目は東野圭吾の『真夏の方程式』。これも映画の原作です。今回は間違いなく映画化されています。福山雅治主演映画化、という帯がついてますから間違いありません。